AMH外来・卵子凍結
AMH外来
卵子について
卵子とは女性の体の中にある生殖細胞です。卵巣内には発育前の原始卵胞という形であります。性成熟期になるとこの原始卵胞が育って、成熟卵胞(卵子)となります。
卵子の在庫について
男性の場合は毎日精子が作られますが、女性の場合は生まれ持った原始卵胞が増えることはありません。今ある原始卵胞がまさに卵子の在庫と言えます。
原子卵胞は出生時には200万個ありますが、月経の始まる思春期ごろには20~30万個に減ってしまい、そして生理のたびに約1000個ずつ消えていく、と言われています。
原始卵胞を使い切ってしまったら、自分の卵子で妊娠できなくなってしまいます。
女性には妊娠できる時間的なリミットがある、ということです。
在庫の減り方は個人によってかなり差があり、早くなくなってしまう人もいれば、ゆっくりな人もいます。自分の在庫が年齢の平均と比べて少なくないか(減りが早くないか)、その指標となる検査が抗ミュラー管ホルモン(AMH)検査です。
抗ミュラー管ホルモン(AMH)とは
卵巣にどれだけ妊娠する力があるかを卵巣予備能と言いますが、AMH(抗ミュラー管ホルモン)はその指標のひとつです。卵巣の中に残っている卵子の在庫を示している、と言われています。
AMH検査はほかのホルモンとは異なり、月経周期を気にせず検査を受けられます。簡単な血液検査なので体の負担にはなりません。
また、当院では最新の機器を取り扱っているため1時間ほどで検査結果がでます。
将来の妊娠ために
見た目がどんなに若くても、卵巣は確実に年を取っていきます。卵巣予備能を知ることは、効果のある妊活がいつまでできるかの目安にもなります。
今すぐ妊娠を考えていない方も、将来のために一度調べてみてはいかがですか?
また、在庫があるうちに、妊娠する、もしくは卵子や受精卵を保存しておくことが大切です。
AMHについて(動画)をご覧ください。
予約についてはこちらからご予約ください
卵子凍結(妊孕性温存)
竹内レディースクリニックは南九州で唯一卵子凍結の実績がある施設です。
卵子凍結(妊孕性保存)には【医学的(medical)卵子凍結】と【社会的(non-medical)卵子凍結】があります。
医学的卵子凍結とは、悪性腫瘍の患者様が抗がん剤や放射線治療を始める前に、卵を凍結保存することです。
社会的卵子凍結とは、加齢にともなう妊娠率の低下を避け、妊娠、出産できる未来のために卵を凍結保存することです。
当院では、医学的(medical)卵子凍結、社会的(non-medical)卵子凍結、共に行っております。
1. 卵子のお話 ~将来の赤ちゃんのために~
2. 医学的卵子凍結について
悪性腫瘍など(以下,原疾患)の治療として化学療法や放射線療法を行った後に、卵巣機能が著しく低下し、月経の停止や早期閉経により不妊症になってしまう可能性があります。また治療期間が長期化した場合、年齢が上がるにつれ妊娠後の流産、合併症などの出産リスクも上昇し、出産に至る確率は更に下がってきます。
このことが予測される場合に、妊娠の可能性(妊孕性)を温存する方法として、化学療法や放射線療法を行う前に卵子を体外に取り出して凍結・保存する方法(卵子凍結保存)があります。原疾患の治療・回復後、婚姻して妊娠を希望したときに、凍結保存しておいた未受精卵子を融解して体外(顕微)受精を行い、受精した胚を子宮に戻すことができます。また婚姻をしている夫婦であれば、同様に化学療法や放射線療法を行う前に受精卵(胚)にて凍結保存しておくこともできます。
卵子凍結をする為の卵巣刺激、卵子採取、凍結保存ならびに体外(顕微)受精・胚移植に関する技術は、安全性の高い医療技術として既に確立されています。実施にあたっては、日本産科婦人科学会の承認を得た卵子凍結を行うことができるART(高度生殖医療)実施施設で、生殖医療専門医への相談、原疾患治療施設との連携が必要となります。
3. 社会的卵子凍結について
女性の場合卵巣の中に眠る卵子には限りがあります。最近では卵巣の予備能力を推測するAMH(抗ミュラー管ホルモン)という検査があり自分の卵巣の状態(卵巣年齢)を知ることが可能となってきました。女性の社会進出等により初婚年齢も高くなってきた時代背景があり、加齢によって将来卵子の状態が低下する(数・質・染色体異常等の増加)可能性を考え、卵子を凍結保存する技術があります。
そして、婚姻された場合に凍結保存しておいた卵子を融解、体外で受精させて子宮に戻すことにより、将来子どもを得る可能性が上がります。
卵子凍結を行うにあたって
- 原疾患の状態・予後・原疾患への影響などを把握するため、文書による診療情報提供書が必要となります。その情報を含めて原疾患の主治医と十分に協議を行い、明確な説明を行います。
※原疾患治療施設で感染症検査を含む血液検査を実施されている場合は、そのデータも持参されることをおすすめします。 - 通常の月経周期で排卵される卵子の数は1個ですが、卵子凍結の場合はなるべく多くの卵子を採取する為に排卵誘発剤(注射等)を使い、一度に複数個の卵子を育てます。その為、一般的には生理開始3日目より連日注射を行い、月経周期のおよそ12日前後に育った卵胞を穿刺し、採卵します。
- 原疾患の治療によっては、採卵を急がなければならない場合があります。その場合には、排卵期前の卵胞発育状況を確認し、可能であればランダムスタート(月経時以外からの排卵誘発開始)を検討することも可能です。しかし、良質な卵子を保存するためには、早めに原疾患主治医へ相談し、当施設での診察・調整をお勧めします。
- 採卵は、経腟超音波で卵巣を確認しながら、金属の針を用いて経腟的に採取します。安全性は高いですが、出血や損傷の可能性もあります。使用する麻酔の副作用もあります。また、排卵誘発剤の注射を使用することによって生じる副作用として、卵巣過剰刺激症候群が起こることもあります。
- 採卵は日帰り可能ですが、原疾患の状況、採卵後の症状(出血、痛み、発熱等)によっては、入院が必要になる場合があります。
- 採卵実施年齢は40歳未満を推奨します。卵子凍結時点で本人が未成年の場合は、本人と親権者の同意が必要となります。
- 当院で凍結した卵子の保存期間は、原則本人の45歳の誕生日までとなります。
- 治療の実施前には必ず同意書の提出が必要となります。同意書の提出が無い場合は治療を行うことはできません。同意書を提出後であっても、治療実施前であればいつでも自由に同意を取り消すことができます
- 卵子が凍結保存できたとしても、必ずしも妊娠・出産の成立を保証するものではありません。卵子には個人差があり、年齢や卵子の状態によって妊娠率は異なります。
- 卵子が採取できたとしも、全てを凍結できるとは限りません。なるべく成熟した卵子(MⅡ)を凍結することが望ましく、未熟な卵子の状態では凍結できません。より多くの卵子を保存する方が有利ですが、採卵個数は個々の患者様の状況(AMH・年齢・卵巣機能)で異なります。1回に凍結できる個数や本数は、卵子の状況をみて、医師が判断します。
- 以下の場合、保存された卵子や胚は破棄となります。
・本人(胚の場合は、ご夫婦のいずれか)から廃棄の意思が表明された場合。
・本人が生殖年齢を超えた場合。
・本人(胚の場合は、ご夫婦のいずれか)が死亡した場合。
卵子の凍結保存について詳しい情報をお求めの方へ
卵子の凍結保存は上の内容以外にも、採卵による副作用や原疾患への影響など、さまざまなことをご理解していただいた上で、実施の検討する必要があります。
当院では、体外受精コーディネーターによる電話での相談や予約も可能です。下記までご連絡ください。
099-208-1155(竹内レディースクリニック)
不妊症とは
不妊症とは一般に1年間正常の夫婦生活をしても妊娠しない場合をいいます。
不妊カップルは7-8組に1組と言われ、不妊症の原因は多岐にわたっており、個人個人によって異なりますが、女性側に半分男性側に半分と言われています。
男女とも加齢により妊娠が起こりにくくなることが知られており、治療を先送りすることで成果が下がるリスクを考慮すると、1年を待たないですぐ治療した方が効果的である場合もあります。
当院の不妊外来では子供が欲しい、このままの方法で妊活を進めてのよいのかわからない、など妊娠に対するご相談から一般不妊治療、高度生殖医療、不育症治療と多岐に渡る治療をご提供しています。
当院の治療について
当院の不妊外来では子供が欲しい、このままの方法で妊活を進めてのよいのかわからない、など妊娠に対するご相談から一般不妊治療、高度生殖医療、男性不妊治療、着床不全・不育症治療と多岐に渡る治療をご提供しています。
ここでは当院での治療を簡単にご説明いたします。
当院の治療に興味のある方、まずはご相談されたい方はお気軽にお電話ください。
不妊症検査について
当院では、不妊症の原因検索に必要な一般不妊検査と、その他必要に応じて行う特殊検査を行っております。
カウンセリングについて
当院では、不妊治療に悩んでいらっしゃる方、不安を抱えていらっしゃる患者様へのサポートをしております。
不妊治療に臨んでいくためには、心身共に整った状態であることが望ましいと考えます。
不妊治療のプロセスに個人差があるように、抱えていらっしゃる生活環境や境遇もそれぞれ違います。
不妊症・不育症についての思いや不安、治療に向かう期待と落ち込み、孤独感、どうしようもない悲しみを誰かに理解してほしい等
竹内レディースクリニックで治療経験のあるカウンセラーに相談してみませんか?
「自分は大丈夫」と思っていても、無意識のうちに心に抱え込んでしまっているストレスがあるかもしれません。少し肩の力を抜いて、ご自身の心の声に耳を傾けてみましょう。
カウンセリングは当院で治療していない方でも受け付けております。
お気軽にお問い合わせください。
カウンセラー 竹下 夕貴絵
約5年の不妊治療歴があり、壮絶な悲しみも2度経験。
諦めかけたときに、竹内レディースクリニックにて治療をし、41歳で妊娠、42歳で出産し、一児の母となる。
自身の経験から治療に向かう方々に向き合い、支援している。
- 医療コンシェルジュ(竹内レディースクリニック)
- 不妊症・不育症ピアサポーター(厚生労働省育成研修)
- 認定フェムテックシニアエキスパート(日本フェムテック協会)
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